MLB観戦の旅に出始めると、プライベートでは今年度も始まったなという気持ちになってくる。
もう今年度はとっくに始まっているし、MLB自体も50試合を経過していてあっという間に3分の1が終わろうとしている。
30球場を目指す道のりも残り9。マラソンもそうだが、自分で計画を立てて達成していくのが好きなのでそれはそれでいいのだけれど、自己満で終わることなく、何かを他人に少しでも与えることも目標にしたいと思うようになった。自分で達成できる目標を追い続けてばかりいてはいけない。
それはさておき。
Florida州西部にあるSt .PetersburgにあるTropicana Fieldへ。この球場はTampa Bay Raysの本拠地で、正確にはTampaではなく、お隣のSt. Petersburgという街にある。
結論から言うと、この球場はなんとなく寂れた印象を受けた。印象で言うと、Oakland Colliseumに行った時と同じ感覚で、少し時代遅れ感がある。Oaklandは歴史ある球場だからいいのだけど、こちらはそこまで築年が古くないのに、なんとなく古いのだ。こういうとRaysファンには怒られるだろうけれど。
球場を外から見ても、高揚感がなくて、小さな球場にドーム用の屋根を付けましたという雰囲気。その屋根もなんとなくサーカスの屋根のような安普請さがあり、見栄えがしない。選手たちもこの白い屋根のせいで、特にデーゲームの時にフライを追いかけるのが難しいようだ。
名物のエイを泳がせている水槽が外野側にあり、観客がエイに触れることができるのが唯一と言っていいアトラクション。
ブルペンが屋外にあるのは野球ファンとしては、投球練習を見ることができて楽しめるけれど、設備不足が影響しているのかと邪推するとなんだか選手には気の毒になってくる。
あと、TampaとSt.PetersburgはFlorida州西部に位置するので、中南米系の人が多いかと思いきや、球場には白人が目立つ。Raysの選手に中南米系の選手が多いのとは対照的だ。隣に座った家族もNew Yorkから引っ越してきたという白人系だったが、この地に慣れるまでに5年くらいかかったと言う。
試合は、今年好調なKansas City Royalsとの一戦。Royalsの先発Wachaが6回途中まで完全試合ペース。Raysの先発Bradleyも同じく6回まで1安打にRoyalsを抑えていて、緊迫した引き締まった試合。
7回裏にRaysが詰まったあたりでノーアウトのランナーを出してから試合が動き出す。Wachaの球が少し高くなってきたなと感じたけれど、球数が100球に満たなかったからか、続投。
続いて長打を打たれてノーアウト2,3塁で投手交代。後続の投手が流れを断ち切れずこの回、4失点。結果論的に見えるけれど、投手交代がもう1人早くてもよかったなと思った。
ただ、長いシーズンを考えれば、できるだけ先発に投げさせたいというところなのか。この試合だけで判断してはいけないことかもしれない。このあたりの判断って本当に難しいと思う。いつも同じようなことを書いているけれど、継投が勝ち負けに与える影響は本当に大きい。
Rays側で言えば、8回にArozarenaがホームでランナーを捕殺したけれど、ランナーのベースランニングのまずさに助けられた面もあり、そこまでいいプレーとは思わず。キャッチボールもチーム全体でなんとなく山なりなボールを投げていて、今年はチーム状態が上がってこないのではと感じる。
Royalsは去年とは打って変わって、勝ちが先行している。ファーストでの出場が増えているPerezがピンチの時に内野陣に声を掛けているのが印象的。そういえば、去年、Perezはキャッチャーの時も声を掛けていて、こういうのいいなと思った選手の一人だ。ショートのWittが売り出し中で、守備でも身体のキレを感じた。
Tropicana FieldやRaysについて若干ネガティブな書きぶりになったので、最後に一つだけ。
試合前に、グランドキーパーが入念に内野の土のグラウンドに水やりをしていて、その水やりの届く範囲が常に一定で、土と芝の際に水を落としていて美しかった。ここ数年プレーオフに出続けている強いチームを支えるのはベンチだけではないかもしれないと、そんなところに目が行った日だった。その写真を添えておく。