MLB球場としては現在、唯一カナダにあるトロントブルージェイズの本拠地Rodger Centreへ。
土曜日の朝、ラガーディアからのフライトで向かったのだけれど、正直、前日飲みすぎて這いつくばりながら到着した。
アメリカからカナダへの入国手続きは面倒ではないが、ひと手間かかり、おまけに僕の携帯はグローバル対応しておらず、カナダではWifiのスポットが必要になるという事前の準備も少し怠っていた。
Rodger Centreは1989年開業で、東京ドームとほとんど同じ年代の開閉式屋根を備えた球場。野球場としてだけではなく、音楽のコンサートや他のスポーツなども行われ、多用途に使える施設になっている。
この球場、建ってから30年以上経過している割には、古さを感じさせない。
観客が回遊できる通路は広く、内外野席の後方にはそれぞれスタンディングバー形式で食事やアルコールをとれるところがある。
一方で子供向けの遊び場は見かけず、大人のための球場という印象。
トロントにあるので、試合前にはカナダ国歌の斉唱があり、球場内が暗転してチームカラーの青とともに赤や白といったカナダカラーの照明と音楽によって選手の入場が始まる。こういった演出やスクリーンの大きさも他の球場を凌駕している。
加えて、この球場にはなぜかチアダンサーが多い。他球場でもチアダンサーは、いることはいるのだけれど、ここでは内外野席それぞれでやたら踊っている。加えてDJも球場を盛り上げている。
そして極めつけには7回裏の前に行われる7th Inning Stretchでブルージェイズの応援歌が流れて観客が歌う。こういったところもアメリカの球団との演出の違いを感じ、どちらかと言えば日本で野球を観る雰囲気にも近い。球場の野球以外の部分でのエンターテイメント性が高いのだ。
さて、試合はヤンキースとの一戦。同地区の対決ということで観客席にはヤンキースファンも多数見られ、互いのファン同士がブーイングを繰り返していた。
1回からGuerrero Jr.のホームランでブルージェイズが先制すると、その後も長打で点を重ねてヤンキースを突き放した。
投げては先発のBassitが1回にJadgeに強襲ヒットを顔面付近に食らうアクシデントに見舞われながらも力投して6回をゼロに抑えた。感情の上下を見せないクレバーな姿に好感を覚えた。
Sotoを欠くヤンキースには追い上げムードはなく、そのままゲームセット。
僕は二日酔いのためどこかぼーっとした感じで野球を観ていたけれど、球場という意味では随所に楽しめる要素があり、トロントにも野球が根付いていることを感じた。
やはり来てみないとわからないものだとこれまで何度も感じた感情を抱き、足早に空港近くのホテルに向かった。
これでMLB球場も訪れていないのは、残すところフィラデルフィアのCitizens Bank Parkのみとなった。
あえてフルマラソンを走ったフィラデルフィアを残しており、今から8月末に行くのを楽しみにしている。