ピッツバーグにあるパイレーツの本拠地PNC Parkへ。
ピッツバーグはご存じの通り鉄鉱業で栄えた街でNFLにはその名を冠してスティーラーズがある。
1979年にスティーラーズとパイレーツがそれぞれスーパーボールとワールドシリーズを制覇してピッツバーグの歴史に刻まれる年になった。
今年はその1979年から45年目にあたる。ちなみに1979年以来、パイレーツは世界一になっていない。
PNC Parkは球場内のアナウンスでもThe best Stadium in MLBとしきりに謳っている。
外野席後方に見えるロベルトクレメンテ橋の黄色とスタジアムのコントラストが美しい。
橋の名前にもなっているロベルトクレメンテは、強打者だっただけではなく慈善事業にも尽力し、その慈善活動に旅立つ際に飛行機が墜落して非業の死を遂げた。
今でもMLBで慈善事業において功績がある選手にロベルトクレメンテ賞が贈られている。
PNC ParkがMLBで1番美しい球場かどうかはさておいて、この球場、ロベルトクレメンテの絵も含めて球場のあらゆるところにパイレーツの選手や旧球場の絵が飾られていて、それも美しい。
試合はレッズとの一戦。
そういえば、これまでパイレーツの試合を見たことがなく、それ以外のチームが戦う姿は観たことになるのだなと試合を観ながら気づいた。
レッズは、何といっても大型ショートのElly Dela Cruzが注目を集めているけれど、この試合では快音は聞かれなかった。
というより、この試合は両先発投手がどちらも7回くらいまで相手打線を無失点に抑え、8回以降、継投の勝負になった。
延長戦に入るかな、それともこういう試合は総じてホームランで決まるものだよなと思ってみていたが、案の定、8回裏にパイレーツが2番Reynoldsのセンターへのホームランで先制し、結果的にこれが決勝点になった。
締まった試合だったけれど、どちらも攻撃の決め手に欠ける印象で今シーズンはこれからも勝ったり負けたりがつづくのではないか。
パイレーツのセットアッパーHoldermanが切れ味鋭いカットボールを投げていて、これはなかなか打てないなと思ってみていた。
話を少しロベルトクレメンテに戻して終わりたい。
非業の死を遂げたことが少なからず影響しているとはいえ、今でもピッツバーグ市民がロベルトクレメンテを想い、愛していることが街を歩くとわかる。
富を成すということだけではなく、それを還元するという大切さに気づかされる面があった。