エッセイ

NYの学びなおし

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今年のNYは寒い。

寒いけれど、この寒さもいいなと思う。本当の寒さを味わえたようで嬉しい。

寒い時に、南の方に旅行するのも一つの策だけれど、寒さを味わうNYに留まるのもいいではないか。

寒いから外に出なくなるけれど、僕は今年の冬、学び直している。

昨年の秋に、とある会食があって19世紀から20世紀のロシアの話になった。

僕は、日露戦争下の状況しか想いを馳せることができなかった。

だけど、ロシアではクリミア戦争から現代までつながる南下政策の時代がある。

歴史を学びたいと思う動機には複数の伏線がある。

僕自身のことを言えば、もうかなり前のことになるけれど、大学受験の時に地理と日本史を選び、日本史が得意科目だった。

日本史が得意科目だったからと言って、仏像や絵画の名前とかを覚えていたわけではない。

日本史の問題は与えられた資料から類推する形式で、僕の知識と照らして記述するのが好きだった。

でも、それって、技術論の世界の話だと思う。

日本をとらえるにしても、世界の中でどうか。

というわけで、僕は、山川のもう一度読み直す世界史を読んでいる。

そして、僕は、この本が好きだ。

飾るわけではない言葉の中に、真意が組み込まれている。

この本で総じて流れている文脈は、1つの物語だけを信じてはいけないということか。

物事には2面、いや、見ることができていない面があるからこそ、歴史として語る時には、どういう面を以て語るか。

それが重要なことになる。

そういうこともわからずに、受容するだけの存在になりたくない。

皆にも是非読んでほしい。名作と言える。

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