エッセイ

I’m on My way

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Metlife stadiumは、NFLのJetsの本拠地。MLB観戦とは別件。

この日は、Ed Sheeranのコンサート。

NYに来てから、All Hitsのような音楽をかけると、やたら彼自身の曲や彼の提供した楽曲が流れていて、好きになったというか、もはや街の一部になっている気がしている。

普段、ヨーロッパのコンサートが多く北米にはあまり来ないので、これはチャンスと友人を誘った。

少しぽっちゃりした丸顔なので、あまり動かないのかと勝手に思っていたが、次々に繰り出すヒット曲と、歌う量の多さに圧倒された。

周りにバンドを抱えているが、コンサート中に音を作って、それをまた自分の曲に生かすのだと言う。

よく人に趣味は何なのかと聞かれるらしく、こうやって音楽を作って、届けること以外に趣味はないと言っていた。

はじめはロンドンの小さなライブハウスで数人を相手にしていたが、今やNYで89,000人を集めている。同世代一番のHit makerだろう。

Catsle on the hillの中で、I’m on my wayと歌う彼自身の道はやはり、曲がりくねっていたり、直線もあったり、急な勾配が時にあっても、1本につながっているのだろう。ロンドンの小さなライブハウスと満員のMetlifeが繋がっているなんて、はたから見ても不思議だ。

ギター1本で1人でその道を進んでいるように見えるEd Sheeranを見て、不思議と1人でできることとできないことを考えた。

野球は1人で観に行けるけれど、音楽のコンサートは1人では来れない。

たいていのレストランに1人で行けるけれど、BBQは1人ではできない。

1人で出来ないことを一緒にやってくれる人たちがいるのが一つの幸せだ。

もしかしたら、今が1人で何かをするには一番成熟しているときかもしれず、そういう時間は限られるかもしれない。そんな今をとてもいとおしく思えた。

コンサートのテーマとは違うのだと思うけれど、そんなことを想う夜だった。

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