MLB30球場目はPhiladelphiaのCitizens Bank Parkを選んだ。
ついに最後の球場となった。
Philadelphiaを選んだのは、昨年11月にPhiladelphia Marathonを完走した想い出の地だからだ。
今年6月に、ミーティング時のSmallTalkとして8月末にPhiladelphiaに野球を観に行くと話したら、取引先のVC創業者が「俺も行きたい」と言ってくれたことから、
このPhiladelphiaでの野球観戦は熱を帯び始めた。
そもそも8月末に予定していたのは、Phillies 対Bravesの地区首位争いの試合だからというもので、MLBでも屈指の好カード。
最後にPhiladelphiaを残したのにはもう一つ、保守的な理由もある。
最初は向う見ずに予定を組んでいたこのMLB観戦だったけれど、球場を訪れるに連れて、雨だったらまた行かなくては行けないのかという負の側面が見えてきた。
その点、PhiladelphiaはAmtrakでNYCから1時間半。目と鼻の先の距離だ。
球場で、VC創業者と、息子とその友達と合流。
2024年にちなんで、24番のユニフォームをプレゼントされた。
2024年に30球場制覇を達成したことを一生忘れないものにしたいとのVC創業者の粋な計らいに感激した。
ほぼセンターの外野席の前の方で試合を観た。
VC創業者の息子とその友達は13歳で野球をやっている。MLBは試合中に外野手が練習用のボールを外野席に投げ入れてくれて、2人はグローブを持ってきて、それを取っている。
Philiesの本拠地は、緑の芝生と観客席の赤、マスコットがカープを思い起こさせる。
プルペンが2階建になっているのが特徴で、外野席から至近距離に投球練習を観ることができるのも嬉しい。
試合は両エースが投げ合う投手戦、Pitchers duel。
両チームとも内外野ともに守備が堅く、この試合では特にセンターが好プレーを続出させた。僕たちの目の前であわや、ホームランというボールもBravesのセンターが取る場面もあった。
Philiesが2本のソロホームランでリードを広げ、終盤にダメ押しの1点を取り、3-0でゲームセット。
PhiliesのWheelerは通算100勝を達成するという記念の試合になった。
父親が息子とその友達を野球に連れていき、取引先である僕も参加するというその形がアメリカらしくて好きだ。
日本では公私はとかく分けられるが、友達になるのには会社からのつながりであっていい。
家族が参加するイベントに招待されて初めてビジネス上も本当に大事な存在と認められると聞く。その意味で、素晴らしい経験になった。
最後に、VC創業者の息子が僕に、外野手からもらったボールを一つプレゼントしてくれた。
MLBのボールを手にするのはそれが初めてだった。
ひんやりとした革の感触以上に暖かさが肌に伝わった。