エッセイ

2024年の大切なもの

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東京もロンドンも2025年を迎えているようだけれどNYはまだなので、もうしばらく2024年の余韻に浸れる。

2024年、振り返れば数多くの都市を訪ねて、仕事も新しいことに取り組んだ。

こうやって振り返るなかで、2024年は本質的なことに近づけた気がする年になった。

プライベートで数多くの都市を周ったけれど、大事な思い出として残っているのは、誰かが自らの時間を使って、その場所や時を共有してくれたものばかりだ。

Jersey Cityで走ったマラソン、Philadelphiaで観た野球、Pebble Beach、Long IslandでのBBQ、友人の結婚式、祖母や母と過ごした東京での時間。

そのすべてが、一緒にいてくれたら嬉しい誰かとの時間を過ごしたものだった気がしている。

皆それぞれの時間をそれぞれの場所で過ごしているから、同じ時間と場所を共有するということにこそ、お金に代えられない価値がある。

逆説的だけれど、そういう時間を共にするには、お金をかける必要もある。365日が自由に使えるわけではないからこそ、自由に使える日々は彩を増すし、お金をかける必要があるからこそ、共に過ごす時間を大事にしようとも思う。

仕事も新しい領域に少しだけチャレンジして、もっとライトパーソンがいるはずなのにな、なんでこれをやっているのかなと感じることが多かった。時に、一人でやっている感があることも多かった。

ただ、こうして冷静に振り返ってみると、背中を押してくれたり、一緒に考えてくれる人たちがそばにいるなと思い至る。

唐突感があるかもしれないけれど、アンパンマンの歌詞がふと刺さる瞬間もあった。

何が君の幸せで、何をして喜ぶ、わからないまま終わる、そんなのは嫌だ。

幸せというものの形はつかめていないけれど、何をして喜ぶのか、行動を起こしてこそ、大切なものを見つけることができた。

体験は1人ではなく、誰かと一緒に。大切な人たちとの時間を文字通り大切にしよう。

この文章を書いて、2024年が総じていえば実りある年になった気がしてきた。

2025年は、その果実を味わいながら生きていきたい。皆さんもよいお年を。

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